本/ボニン浄土
本屋で目の隅に「ボニン」と見えて、小笠原の小説かなとパラパラ。調べたら評判良さげだったのでさっそく読了。13年ほど前に二代目「おがさわら丸(おが丸)」で、28時間かかって小笠原の母島・父島に行ったことがある。現地で聞いた歴史と言えば、明治の定住者ドイツ人ロースのことから、太平洋戦争の激戦地だったことまで。東京から1,000km離れていて、一度も陸続きになったことがない島々だから、最初に漂着した先住者がいたはず、なんてことは考えもしなかった。今に繋がる系譜とそれぞれの人生が、次第に収束していくストーリーは、冒険小説でもありミステリー小説でもあり。やや都合良い展開や、それ要る?のエンディングも、崖ぷち告白ドラマと思えばまた楽し。小笠原の景色が思い出されて懐かしかった。かつて訪島の折、お客さんが観光ガイドに「八丈島まで飛行機があるんだから有効に使えば良いのに」と言ったら、「羽田から八丈島まで300kmです、あと700kmはどうします?」と笑って言われたのを憶えている。また行きたいけど最低7日間必要だからなあ…。
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